カテゴリ:気になる不動産関連ニュース記事まとめ / 更新日付:2022/12/01 16:37 / 投稿日付:2022/12/01 16:37
変動金利住宅ローンに潜む金利上昇「真の恐怖」、家計破綻は突然に
変動金利の仕組みについておさらいが必要です。
変動金利で住宅ローンを組んでいる場合に急激な金利上昇があっても困らないように2つのルールが定められています。
【5年ルール】
5年毎にその時々の残高(元金)を元に月々の返済額を決めるのが『5年ルール』となります。
毎月の返済額は5年間変わりません。
金利が上昇しても5年の節目を迎えるまでは毎月の返済額は変わりません。
毎月の返済額は変わりませんが毎月の支払額の中に占める〈利息〉と〈元金〉の内訳は変わります。
金利が上がると月々の支払いの中で利息の占める割合が増えるため当初予定していたほども元金が減らない状況が起こります。
そのため5年の節目を迎えた際に当初予定していたほども元金が減っていないため金利上昇分と残高の影響で毎月の返済額を再計算すると上昇することとなります。
【125%ルール】
5年毎の返済額見直しに際して急激な金利上昇で以て想定していた元金返済ができていない場合に月々の返済額が急上昇する恐れがあります。
あまりにも急激に返済額が上昇すると月々の返済ができなくなって破綻する恐れがあるため返済額の上昇は元々の返済額に対して125%を上限とするというものです。
仮に月々の支払額が10万円だとしたら
→125%で頭打ちになると月々12.5万円の支払いとなります。
ただし、月々の支払いが125%までの上昇にとどまるだけで金利自体が安くなっているわけではありません。
毎月12.5万円返済していても予定しているよりも元金の割合が低いため次の節目の5年を迎えた時に再度返済額が上昇する可能性があります。
どちらも急激な金利上昇で返済額が急激に上昇することによって返済不能に陥るのを防ぐための一時しのぎ策に過ぎません。
金利が上昇しても節目の5年目を迎えるまで月々の返済額は変わらないので返済額が上昇するリスクに気が付かないかもしれません。
返済額が急上昇しても125%で頭打ちになれば一時しのぎで何とかやっていけるかもしれません。
しかし金利水準が下がりでもしない限り5年後の節目に向けて更なる返済額上昇リスクを先延ばしにしているだけの状況にもなり得ます。
金利上昇の解決策としては5年間の間に金利が上がっても返済額が変わらない程度まで繰上返済で元金を減らしておく必要があります。
125%ルールが適用された場合はカバーしきれなかった元金を繰上返済で返しておくほかありません。